ぼく達の時計は時針だけが動いていて分針がずっと停まっている。たとえばそんなそれっぽい一文から小説を書き始めてみれば、割と今風に意味ありげでそこそこ人目を引くのかもしれないが、しかし実際のところはなんの曲もない、ただ単にぼくの通う学校にシンボルのごとく屹立する時計塔の時計が半年ほど前から壊れているというだけのことである。
「別に……」だなんて言うのは明らかな虚言癖の成せる技だ。
偽者の彼が偽者の物語を織り成す実に退屈でつまらない日常のお話。
このお話は一応ミステリーということで、一応殺人事件なんてものがおきて、一応トリックだとか色々あるんだけど、そんなものはすべて見え透いた嘘だ。これほど陳腐で幼稚な殺人事件は他を見ないだろう。
でもさ、考えてごらんよ。この著者は誰だったかな?
そう。西尾維新、その人。
「きみ達は――囲われているが」
「僕達は――壊れている」
ぼくは君にぼくを知ることを許さないよ。それ以上読むことをぼくは禁じたい。
人生なんて一つの面白いゲームに過ぎなくて、ぼく達一人一人の人間なんて将棋の駒と同じさ。
だけど、そんなことでぼくは怒りもしないし悲しくもしないよ。
天真爛漫とニヒルな笑みを午前2時に浮かべるだけさ。ふふw
評点: ★★★★☆






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